デリケートゾーンの悩み、ひとりで抱えずに。みんながラクになる商品を『ワタファク』で一緒につくりたい

2023年9月27日にオープンした『ワタファク』は、デリケートゾーンに特化したコミュニティです。

ワタファクは、同じ悩みを持つ仲間や、快適な日常を過ごすための解決策に出会える場、そして、みなさんと一緒に商品開発をしていく場にしたいと思っています。

とはいえ、カラダにまつわるお悩みを共有し合うのに、どんな人たちが運営しているかわからないのも不安…ですよね。

そこで、これから定期的に、みなさんと一緒に悩みと向き合う『ワタファク』運営メンバーを紹介していきたいと思っています。

第一回目となる今回は、小林製薬株式会社 「サラサーティ」ブランドマネージャー・白石千夏さんに、コミュニティサイト開設の経緯やその名前に込められた想い、目指す姿などについて話を聞きました。

本音を語らい、悩みを解決する商品をつくるために。企業コラボでコミュニティサイトの開設へ

――『ワタファク』がスタートしました!なぜ、このコミュニティを作ることになったのでしょうか?

デリケートゾーンのお悩みを解消するために、当事者の声をきちんと反映させた商品開発を目指して、このコミュニティを運営することにしました。

小林製薬は、日本で初めておりものシートを作った会社です。女性たちが悩みを自由に言えなかった時代から、誰もが抱える当たり前の悩みとして扱い、商品の提供を通じて解決する手助けをしてきました。

そうした悩みの解決に取り組むには、当事者が本当に困っていることを深く理解する必要があります。

けれど、デリケートゾーンのことは、いくら調査をしても実態がわからなかったんです。

頭痛や腹痛とは違って、その悩みを詳しく話してくれる人を見つけるのは簡単ではありません。時代とともに人々の価値観が変化していることは事実ですが、それでもデリケートゾーンの話は簡単にはできないですよね。

その課題と向き合っているときに、ランドリーボックスさんと出会いました。ランドリーボックスは、カラダやココロの悩みに関する情報発信や、その解決につながる選択肢の紹介、フェムテック製品の販売なども行っているコミュニティプラットフォームです。

お悩みを解決する商品作りを使命とする小林製薬と女性の本音や率直な意見と向き合ってきたランドリーボックス。

デリケートゾーンに関する本当のお悩みを知り、解決のための商品作りを実現したいと考え、両社で協業して、デリケートゾーンに特化したコミュニティ『ワタファク』をスタートすることになったんです。

――『ワタファク』という名称には、どんな意味が込められているのですか?

「ワタシ」と「ファクトリー」を縮めて、『ワタファク』にしました。「ワタシ」は、参加してくださるみなさんや運営メンバーも含めた一人ひとりのこと。「ファクトリー」は、商品を一緒につくり上げていく場所をイメージしています。

小林製薬のコーポレートスローガンは「“あったらいいな”をカタチにする」です。そこで、「ワタシの“あったらいいな“をつくるコミュニティでありたい」し、それをみなさんと一緒につくり上げたいという想いを込めて命名しました。

小林製薬は未充足なニーズに気づいて、まだ世の中にないモノを生み出すことをモットーとしているので、このコミュニティでもそれを体現していきたいと思っています。

時代にあった商品改良を目指して

―― 小林製薬ではさまざまな商品を出しています。商品開発にはどんな課題があるのでしょうか?

小林製薬は、少数であってもお客様が深く悩んでいる困りごとを解決していく「ニッチ戦略」で数多くの商品を開発しています。そのため、商品の種類も多く、時代に合わせた商品改良やパッケージデザインの刷新が難しいことが課題ですね。

以前はビジネスの主戦場がドラッグストアだったので、わかりやすい商品のほうが店頭に置いてもらいやすかったので、優れたニッチ商品がたくさんあるのに、お困りの方に届けられていないケースが少なくありませんでした。

そのようなアイテムの改良は後回しになってしまう社内事情もありましたが、今は販路がオンラインにも拡がったので、そこは変えていけると思っています。

―― 今回の取り組みでは、そのような既存アイテムの改良もしていくんですね。

はい、最近だとTバック用のおりものシート『サラサーティ SARA・LI・E Tバック用』が良い例です。

Tバックユーザーから高い支持を得る商品ですが、ドラッグストアでの取り扱いは少なく、いろいろとパッケージに手を加えたりはしていましたが、2019年からパッケージデザインそのものは変わっていませんでした。

これもランドリーボックスとコラボして、お客さんと一緒に機能やデザインの改良に取り組み、2023年3月に「Tライナー」という名称に変えて新パッケージを発売しました。

ユーザーのみなさんと意見を出し合い、一緒に改良したんですが、みんなに「自分のモノ」と思ってもらえる商品へ生まれ変わった姿は、感慨深いものがありますね。

世の中から見て一見すると「ニッチ」に感じる商品であっても、話題になったり、悩んでいる人に情報が届き、必要とする人が増えたりすれば、ドラッグストアに並ぶ可能性も高くなります。

店頭で商品を目にした方が「あ! 私のことだ」とご自身のお悩みに気づき、さらにお困りごとの解消に役立つことができれば、こんなに幸せなことはありません。

―― ほかにはどんな課題がありますか?

 商品開発では一人ひとりのお困りごとを解決するために、お悩みをもつ“その一人”を知ることがとても重要ですが、デリケートゾーンのお悩みになると、とたんに深掘りが難しくなります。

悩みに適した商品を生み出せているのか、悩んでいる人に届いているのか、その確信が持てないことにはいつも頭を抱えています。

今は多様なライフスタイルがあり、価値観もさまざまですから身の回りの限定的なコミュニティだけではなく、デリケートゾーンに悩みを抱える方一人ひとりに話を伺いたいと思っています。

今回の取り組みで、当事者のみなさんと一緒に商品開発ができることを想像して、今からワクワクしています。

仲間との交流が生む安心感。快適な日常を過ごすための対策を知れば、不要なストレスから解放される

――『ワタファク』では、どんなことを予定しているんですか?

まずはコンテンツを通じたコメントでの交流です。

同じ悩みを抱える方々の声や普段使っている便利アイテムや対処法を共有し合うことは、今よりも快適に日常を過ごすための助けになるはずです。気になることもぜひ聞いてほしいです。

もちろん、無理にコメントしなくても見るだけでも大丈夫です。

みんなの対処法が自分にフィットするかは人によって異なりますが、悩んでいるのが自分だけではないと知るだけでも、ホッとする部分ってありますよね。

仲間の存在を知って安心してもらうこと、そして不要なストレスをなくすことに役立ててほしいです。

次に、専門家の記事をはじめとした信頼できる情報も発信していきたいと思っています。症状の説明や原因、対処の仕方など、悩みの解決につながる情報コンテンツを充実させたいですね。

アイテムでセルフケアできることと、婦人科などできちんと相談したほうがいいことがあります。それぞれが自分に適した選択をできるようになってもらいたいですし、病院に行くきっかけにもなれたら嬉しいです。

あとは、ワタファクを運営する私たちや商品開発に関わるスタッフのこともお伝えしたいと思っています。商品開発の裏側などもお見せしたいと考えているので、楽しみにしていてください!

――『ワタファク』での商品開発はどのように進めていくんですか?

商品開発には、さまざまな段階があります。

みなさんのコメントなどを参考にしながら、お悩みをピックアップして、悩みを解決するための商品作りをメンバーのみなさんと一緒に行う予定です。

すでにあるアイデアやアイテムに対する意見も伺いたいと思っています。

実際にアイテム作りにご参加いただける方には、商品開発会議に参加していただきます。

お悩みを一緒に深掘りして、みんなの意見やアイデアをもとに商品を改良したり、企画をしていきたいと思っています。

そして、実際に市場に出す前に試作品も試していただき、さらに改良し、より良い商品を作っていくイメージです。

今ある商品の改良だけでなく、まったく新しい商品が誕生する可能性もあるので、どんな展開になるのか私も楽しみです!

デリケートゾーンの悩みをオープンに話し合える。だれもが気軽に安心して参加できる場に

―― お悩みはさまざまですが、どんな方と『ワタファク』をつくっていきたいですか?

お悩みの程度に関わらず、どんな方にでも参加してほしいです。一緒に商品作りを楽しんでくださる方だとうれしいですね。

商品開発に携わるワタファク運営メンバーは、デリケートゾーンのお悩みを「きちんと知りたい」し「みんなに知ってほしい」という気持ちが強いので、自分のこともオープンに話しています。

まずは私たちメンバーが自分の悩みや対処方法などを共有しますので、「こんなこと言ったらダメかな」と思わず、気兼ねなく参加してくださいね。

だれでも安心して参加できるコミュニティにしたいと思っています。

デリケートゾーンの悩みを隠さず、快適に過ごすことが当たり前にできる世の中にしたい

―― 今でもデリケートゾーンの悩みはタブー視されがちで、悩みを抱え込んでしまう人もいます。『ワタファク』では、そうした現状も変えていきたいですよね。

本当にそうですね。

デリケートゾーンが痒くて座っていられない。おりものが漏れないか不安で、仕事に集中できない。そういうことは普通にあると思います。

その悩みをみんなに打ち明けるのはまだまだ難しいかもしれませんが、悩みを一人で抱えず、信頼できる人や周りの人と情報交換できるようになってほしいんです。

現状は、便利グッズがたくさんあっても「買うのが恥ずかしい」「頼っていいのかな」という抵抗感から、ガマンしている人も多いと思います。

私たちがお役に立てるのは、お悩みを少しでも軽減できるアイテムを提供することです。

働きたいときに全力で働けて、遊びたいときに遊べて、家族と過ごしたいときに何にも邪魔されない。誰もが自分に合ったアイテムを使って、快適に過ごすことが当たり前の世の中にしていきたいと思っています。

とにかく、我慢せず、ラクになっていいんだよって。心地よく過ごせるようになることが一番だと思っています。

―― 白石さんも、おりものなどについてタブー視されていると感じたことはありますか?

おりものでいうと、小学生のときの出来事をまだ覚えています。洗濯中の母が私の下着を見てハッとしたのを目撃し、すごくショックでした。

これってダメなことなのかと思って…。でも、そんなことも思う必要なかったのにと今なら思います。

―― デリケートゾーンのお悩みについてはいかがですか?

私は生理前後にデリケートゾーンが痒かったり、熱をもって腫れたりすることがあり、気になりすぎて日常生活もままならない状況でした。

それで『フェミニーナ』や『サラサーティClean』など色々なアイテムを試し、最近は自分の中で一番良い解決法が見つかっています。

デリケートゾーンの痒みは学生時代からの悩みで、病気かと思って病院にいったこともあるほどです。

今の仕事をするようになって生理前後に膣内環境のバランスが乱れることを学び、私の場合は、病気でもなんでもなく、痒くなることが普通なのだと知りました。

原因が分かって安心できたことで、膣内環境を整えるにはどうすれば良いか、痒みを緩和するためにできることは何かと解決に向けて考えられるようになりましたね。

便利なアイテムを使うこともそうですが、おりものシートやナプキンをこまめに替えるなどのちょっとしたことも重要で、コミュニティではそうした知識や快適になるためのコツなども伝えていきたいと思っています。

一人ひとりにベストな解決法があるはずですから、メンバー同士でもたくさん情報交換してほしいです。

目指すのは、悩みを気軽に相談できる“保健室の先生”。悩みに寄り添い、『ワタファク』発の商品を世の中へ

―― ワタファクの運営開発メンバーにはさまざまな方がいますよね。

はい、いろんなメンバーがいます。それぞれが、いいアイテムを作りたい探究心が強いメンバーが多いので心強いです。

『サラサーティ』などフェムテック関連の商品開発に携わるスタッフの半分は男性です。女性の悩みに対する男性の疑問や意見はとても重要で、自分たちがいつのまにか我慢をしている、自然と受け入れてしまっていることに、ハッと気付かされることが少なくありません。

現状はデリケートゾーン=女性のための商品と考えられていますが、その考えに囚われることなく、自分たちの考え方をアップデートしながら商品の方向性も考えていきたいと思っています。

―― ワタファクに入ってくださるみなさんとこれからどんな関係を築いていきたいですか?

理想は学校の保健室のような存在です。悩みを気軽に相談できる安心感と、悩みに対処するための正しい情報を教えてくれる信頼感がある場所を目指したいですね。

ふらっと立ち寄って情報収集や発信をしたり、商品開発に携わってみたり。コミュニティにどの程度コミットするかどうかは自由です。

私たちは、みなさんのお悩みに寄り添っていきますので、無理をせずに、ご自身のペースで楽しんでいただきたいと思います。

 ――『ワタファク』の今後の目標を教えてください

まずは、『ワタファク』に参加してくださるみなさんと一緒に商品を作ることですね!みなさんの想いを載せた『ワタファク』発の商品をドラッグストアやオンラインでも販売して、世の中全体に発信していきたいです。

数年後には、その第一号を生み出せたらと思っています。

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    1. 温かいお言葉ありがとうございます。とても励みになります。
      再開に向けて、何かご要望などございましたらぜひお聞かせください。これかららもどうぞよろしくお願いいたします。

  1. 普段相談がしにくいデリケートゾーン
    の悩みを相談できるコミュニティは
    とても素敵だと思います。
    私自身も、おりものや生理用品などで
    悩んだ時に気軽に相談できる場が
    あると心強いです。
    商品開発のお力になれるかも!?と
    いうのもとても関心がもてます。
    これからも応援しています。
    コミュニティもぜひ沢山参加させてください。

    1. コメントありがとうございます!ぜひデリケートゾーンで困ったときに「ワタファク」なら解決策が見つかるかも?と思っていただけると嬉しいです。

      第一回目は、使いやすい月経カップをつくるメンバーを募集していますので、HOMEからそちらの記事もぜひご覧ください!ぜひ気になる企画がありましたらお気軽に応募してくださいね。これからどうぞよろしくお願いします!

    1. いつもコメントありがとうございます!応援もとても嬉しいです。ぜひデリケートゾーンの気になることなどありましたら、お気軽にコメントください。これからよろしくお願いします!

    1. コメントありがとうございます。さまざまなコンテンツを更新していくので、楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。聞いてみたいことなどありましたら、お気軽にコメントください!

    1. コメントありがとうございます!みなさまと一緒に新商品を考えていければと思っています。ぜひデリケートゾーンのお悩みや、気になることなど教えてください。これからどうぞよろしくお願いします。